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ダブルワークの問題点⑤

    • 今回はダブルワークをするに際し、留意しなければならない健康確保の措置ついてをとりあげます。

 

    • 使用者は労働者に対して、健康診断、長時間労働者に対する面接指導、ストレスチェックやこれらの結果に基づく事後措置等(以下「健康確保措置」という。)を実施しなければなりません。

 

    • 一般健康診断(安衛法66条)及びストレスチェック(同法66条の10)の実施対象は常時使用する労働者であり、常時使用する短時間労働者(※)もこれに含まれます。

 

    • ※ 常時使用する短時間労働者・・・次の要件をいずれも満たす者です。

 

    • ① 1週間の労働時間数が当該事業場において同種の業務に従事する通常の労働者の1週間の所定労働時間の3/4以上の者

 

    • ② 期間の定めのない労働契約により使用される者(期間の定めのある労働契約により使用される者であって、契約期間が1年以上である者並びに契約更新により1年以上使用されることが予定されている者及び1年以上引き続き使用されている者を含む)

 

    • 通常であれば普段の勤怠管理で健康確保措置の対象であるかを判断できますが、労働者が副業・兼業している場合は他社での就労を含めた労働や心身の状況を加味する必要があるため、適正な対応が困難となることもあります。

 

    • そのため、兼業・副業の促進に関するガイドラインでは、健康確保措置等の円滑な実施について、使用者が兼業・副業を指示した場合と労働者の意思で兼業・副業を始めた場合とに分けて次のように留意点を示しています。

 

    • Ⅰ 使用者の指示により副業・兼業を開始した場合

 

    • 実効ある健康確保措置を実施する観点から、他社との間で労働の状況等の情報交換を行い、それに応じた健康確保措置の内容に関する協議を行うことが適当である。

 

    • そして他社との情報交換が難しい場合には、労働者からの申告により他社の労働時間を把握し、自社の労働時間と通算した労働時間に基づき、健康確保措置を実施することが適当である。

 

    • Ⅱ 使用者が労働者の副業・兼業を認めている場合

 

    • 労働者に対して健康保持のため自己管理を行うよう指示し、心身の不調があれば都度相談を受けることを伝えること、副業・兼業の状況も踏まえ必要に応じ法律を超える健康確保措置を実施することなど、労使の話し合い等を通じ、副業・兼業を行う者の健康確保に資する措置を実施することが適当である。

 

    • また、副業・兼業を行う者の長時間労働や不規則な労働による健康障害を防止する観点から、働き過ぎにならないよう、例えば、自社での労務と副業・兼業先での労務との兼ね合いの中で、時間外・休日労働の免除や抑制等を行うなど、それぞれの事業場において適切な措置を講じることができるよう、労使で話し合うことが適当である。

 

    • ここで問題となるのが、副業・兼業することで所定労働時間の3/4を超えることになった場合、当該労働者に対する健康診断の実施義務が発生するのかという点です。

 

    • 結論から申し上げますと、他社での労働時間を通算した結果所定労働時間の3/4を超えることになっても、健康診断を実施する必要はありません。

 

    • ただし、事業主が労働者に副業・兼業を推奨している場合は、労使の話し合い等を通じ、副業・兼業の状況も踏まえて、健康診断等の必要な健康確保措置を実施することが望ましいでしょう。

 

    次回の更新は11/24です。

 

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